[KW019] ビジョン 〜ワコール社訪問から学んだこと
今月も京都商工会議所の研修会に参加してきた。
今回はワコール社。
まず最初に目につくのはもはや有名なこのディスプレイ。
圧巻である。
この写真をFacebookにアップしたら男性陣から多くの反応をいただいたが、
私もこの壁欲しい、と思った。
やっぱり女性を美しくしてくれるものは大好き。
この日は雨が降っていたので、傘を傘立てに。
もちろん番号は51。
研修会の内容は、前回と同様に自己紹介から。
続いて広報の方からワコール社の概要説明。ビデオや展示など。
次に人間科学研究所の方のお話と、実際に3D計測などをどうやっているのか、現場の視察。
この3D計測器が凄い。一瞬で全身を3D計測することができ、平均データを生成することができる。
その後は、CW-Xの開発秘話。
これもまた興味深い話だった。最初は女性もののみで始まったが
売場に置いてもらえず、全く売れなかったとのこと。
少しずつアスリートやスキーヤーから認知されるようになり、要望が多いので男性ものをつくりはじめて、
イチローがオリックス時代から自主的に使ってくれるようになった。
この自主的に、という点が非常に大きいと思う。
やはりこういうきっかけがあると強いのだろうけれど、それはそもそもの商品力があるからだ。
その後メジャーに行く時に正式に契約することになったそうだ。
そして実際にCW-Xがブレイクしたのは、2007年の東京マラソン。
一般のランナーがタイツを履くようになった。これが非常に大きな転機になったという。
商品が誕生してから、ここまで受け入れられるようになるまで、実に20年かかっている。
さて、今回の研修会で学んだことをまとめてみると、大きく言って3つ。
- 徹底して研究するということ
- 時代の流れを読むということ
- ビジョン、ゴールがぶれていないということ
どれも重要な要素だけれど、特に3つめが大事なのではないかと私は思う。
「何のために」その仕事をしているのか。
「何を」目指しているのか。
どうしてもこれは見失いがち。
国も行政も同じだけれど、利権とかお金とかに走りやすい。
自分の仕事でさえそういうことがある。
売上が欲しいあまりに、自分のやりたい方向からずれていってしまうことがよくある。
「ぶれない」ということがいかに重要でいかに難しいか。
ちょうど読んでいた、益川先生と山中先生の対談本でも同じような言葉が出てきた。
“Vision and Hard Work”
「明確なビジョンを持ち、それに向かって一生懸命に努力すること」
それが研究者として成功するための条件だという。
でもこれは研究者としてだけではなく、仕事においても、または一人の人間の生き方としても
大切なことなのだろうと思う。
さて私の人生のビジョンは?
自分の中でおおよその答えはあるけれど、もっと明確にしていかなければいけないな。
今年中に、やってみよう。
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