[KW020] 1番でなければダメ 〜「大発見の思考法」

「大発見の思考法」

益川先生と山中先生の対談本「大発見の思考法」。
いやさすがに勉強になる。
内容としては対談本なので、理論的に何かについて語られているわけではないのだが、
読み取れることはたくさんある。
私の心に残った言葉は次の3つ。


1) 考えるとは感動すること
2) 1番でなければダメ
3) VW — “Vision and Hard Work”

1) 考えるとは感動すること
益川先生も山中先生も、研究者にとって感受性はとても重要だと述べている。
実験結果をおもしろがれる人じゃないとダメだという。
翻って言うなら、好奇心があるとか、自分の想定と違うことが起こってもそれを楽しむ柔軟性とか、
そういう能力なんじゃないかと思う。
研究者でなくても同じ。
アンテナの感度がよくないと、ビジネスやトレンドなんてわからないし、
まず自分自身が楽しむことが大前提。
さらに何が起こってもそれに対応できる柔軟性と持続性がとても大切。

2) 1番でなければダメ
これは言わずと知れた事業仕分けでの「1番でなければダメなんですかっ!」発言に対するもの。
もちろん、ダメです、1番でなければ。
1番かどうかの基準とか価値は人それぞれちがう。だけど、とにかく1番を目指さなければ
研究なんてやってられない。これについても当然、仕事も同じ。

3) VW — “Vision and Hard Work”
前回のワコール社訪問のblogにも書いたけれど、
「明確なビジョンを持ち、それに向かって一生懸命に努力すること」
これは山中先生がボスに教えられた言葉だとのこと。
時に何ごとも一生懸命やっていると、それだけで満足してしまうことがある。
ふと、何の為にやっているのか見失ってしまったりする。
だからこそ明確なビジョンが必要。
本当にこのところ、自分の仕事やその周りのことだけでなく、国や行政やあらゆることにおいて
ビジョンが最も大事なのではないかと痛感する。

山中先生はマラソンが趣味で鴨川をジョギングしているお話もこの本に出ている。
きっとそれほど遠くない将来、お会いできるような気がする。
たぶん、私が想像しているような方だと思う。
とても楽しみ。

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